原油・コンデンセート=6月29日~7月3日:ビトールが中東産5カーゴを大量調達
中東原油/コンデンセート 8月積み中東産原油の商いでは、欧ビトールが30日の市場で、8月積みとして計5カーゴを調達した。内訳はアブダビ産マーバンが1カーゴ、アッパーザクムが2カーゴ、カタール産アルシャヒーンが2カーゴ。マーバンの売り手はインドのリライアンス工業(RIL)。オマーンの現物20ロット(各2万5,000バレル)を固定価格でビトールに販売した後、オマーンの代わりにマーバンを受け渡したもの。代替決済を通じてマーバンを調達する際、ビトールは中質油種のオマーンと軽質油種のマーバンの品質格差をRILに支払うことになる。一方、アッパーザクムの売り手は中国石油天然気(ペトロチャイナ)と露ルクオイル、アルシャヒーンの売り手は中国の恒力石化(Hengli Petrochemical)だった。いずれのカーゴも、ドバイの現物20ロット(各2万5,000バレル)を固定価格でビトールに販売した後、ドバイの代わりにアッパーザクムあるいはアルシャヒーンを受け渡したもの。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 8月積みスーダン産原油の商いでは、中国石油天然気(CNPC)の傘下にあるダーブレンドの権益保持者セニングは、2日に締め切ったダーブレンドの販売入札で対象となる60万バレルの計2カーゴを販売した。このうち少なくとも1カーゴが中国の需要家へ販売された。価格はDTDブレントに対してプレミアムだったと伝えられたが、詳細は不明。
南方原油/コンデンセート 8月積み豪州産ビンセントの市況連動相場は上昇した。新型コロナウイルスの感染拡大によって低下していた需要が回復基調に転じている。8月に供給が予定されるビンセントは2カーゴ。豪ウッドサイドは、このうち少なくとも前半積みの55万バレルを販売した。買い手は明らかではないものの、成約価格については少なくともDTDブレント指標に対して6ドル以上のプレミアムと伝えられた。海上物流が徐々に増加していることで、低硫黄バンカー燃料の混合基材としての豪州産重質原油の需要が強まっていることが相場上昇の背景にある。既報のとおり、ビンセントは7月積み以降供給分の引火点が上昇するため、低硫黄バンカー燃料油の混合基材としての需要が再度強まっている。 |