石油化学=4月26~30日:ベンゼン、前週から下落も依然高値圏維持
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は前週に1,000ドル超の高値を付けて以降は、米国ベンゼン相場に歩調を合わせ反落した。ただ、依然として900ドル台で推移する日も多く、高値圏での推移となった。パラキシレン(PX)の北東アジア着相場は底堅く推移した。誘導品であるPTAからの引き合いに強さはないものの、アジア域内で定修などにより生産が限られていることが背景にある。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は前週から変わらず。商談は閑散としている。設備関連では、ENEOSが川崎に保有するエチレン設備2基のうち1基の稼働率が低下していると伝えられた。先行きのエチレンの供給量が不透明となったため、売り手側は商談入りに慎重な姿勢を示している。
アジアのプロピレン相場はいずれももち合った。
北東アジア市場では、アジア品の供給にタイト感があるなか、売り手はアイデアを下げてまで販売しようとしない。また、日本のプロピレン設備で不具合が相次いでおり、日本向けの商談水準が割高に推移していることも売り手を強気にさせている。一方、中国需要家は誘導品であるポリプロピレン相場が軟調に推移していることを受け、積極的に輸入品を買い付けようとしない。
東南アジア市場では、タイPTTGCが5月積みの販売入札を実施。
アジアのブタジエン市場はいずれももち合った。
アジアのブタジエン市場では、5月品の交渉が一巡しており、6月着は時期尚早感から様子見ムードが強い。また、5月以降に複数の新規ブタジエン設備が立ち上がる予定であるため、供給が増える傾向にある。こうした状況下、需要家は先安観から買いを急いでいない。一方、売り手も先行き相場に不透明感があるとの観測から市況連動価格での交渉を望んでいるため、固定価格での商談が聞かれにくい。