【DES北東アジア】
DES北東アジア相場は続伸した。商いの中心となる6月前半着が8.90~9.20ドルと先週末から30セント強含んだ。韓国の独立系企業2社、日本の複数需要家が夏場に向け在庫積み上げに動くとともに、英BPなどポートフォリオプレーヤーが唱えを切り上げ、買戻しを進めるなど需要が増勢となった。欧州の天然ガス相場が上昇したことも北東アジア着相場の上昇要因となった。29日の市場では、中国国際連合石化(UNIPEC)がメジャーへ6月3~7日に日本へ到着する1カーゴを8.90ドルで販売した。この成約以前には、露サハリンエナジーが28日に締め切った入札で、サハリン2プロジェクトで6月6日に船積みするカーゴを6月中旬着ベースで販売。価格は8.70~8.80ドルとなった。
【FOB中東、DES南アジアおよび中東】
インドでは新型コロナの感染再拡大を受けガス需要が低迷した影響で、輸入基地のLNGの在庫が積み上がった。特に在庫が増えたダヘジ基地(年間受入能力1,750万トン)とムンドラ基地(同540万トン)では、5~6月に受け入れる予定だったカーゴの引き取りが出来なくなり、カーゴの仕向け地が変更となる事態が発生した。ハジラ基地(同490万トン)でも在庫増加が懸念された。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】
アルゼンチン国営IEASAは28日に締め切った6~8月にバイアブランカ基地(年間受入能力340万トン)へ到着する計10カーゴを対象とした買付け入札に関して、応札価格の評価を進めた。今回の入札では、英BP、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、仏トタルのメジャー勢に加え、欧トラフィギュラ、ガンボー、ビトールのトレーダー、米シェニエールと欧RWEのエネルギー企業が応札した。
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