LNG=6月14~18日:北東アジア着相場は弱含み、期近着に供給余力で
【DES北東アジア】
DES北東アジア相場は弱含んだ。商いの中心となる8月前半着が11.70~12.00ドルと先週末から15セント下落した。期近となった7月着カーゴに供給余力が残るうえ、これらの成約価格が切り下がっており、市場のセンチメントが弱気に振れた。中国独立系の深圳エナジーが17日に締め切った入札で、7月3~11日に迭福基地(年間受入能力400万トン)へ到着する1カーゴを11.70ドルで購入した。中国や韓国の需要家数社は、8月着に対して、この落札価格以下の水準でスポット玉を買い付けたい意向を強め始めた。イクシスプロジェクト(年産890万トン)、ゴーゴンプロジェクト(同1,650万トン)を含む豪州における3カ所のプロジェクトでメンテナンスが実施され、北東アジア向けの供給に潤沢感がなかったことから、スポット玉を抱えるポートフォリオプレーヤーの多くは12.00ドルもしくは12.00ドルを上回る水準に唱えを据えたものの、この水準に対する需要家の買付け動意は鈍かった。
【FOB中東、DES南アジアおよび中東】
エジプト国営ガス公社(EGAS)は、16日締めの入札を通して対象の7月26~27日イドゥクプロジェクト(年産720万トン)積みを販売した。落札者は欧トレーダーのガンボーだった。落札価格は蘭TTF天然ガス市況対比10セントのプレミアムと伝えられた。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】
アルゼンチン国営IEASAが15日締めで実施していた入札を通し、少なくとも4カーゴを買い付けた。対象はエスコバル基地(年間受入能力610万トン)向けとして8月4日、13日、19日、9月4日、11日、18日および30日着パーシャル玉7カーゴ、バイアブランカ基地(同370万トン)向けとして8月23日着1カーゴだった。上述の4カーゴは英メジャーBP、米シェニエール、欧トラフィグラとガンボーが落札していたようだが、どのタイミングに相当するカーゴを落札していたかは明らかになっていなかった。