石油化学=6月14~18日:エチレン続落、供給過剰が重しに
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品相場は小幅なレンジ内での動きとなった。韓国積みのベンゼン相場は米国相場高などを支えに水準が小幅ながら切り上がった。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週半ばに小幅高となったものの、その後は上値の重い場面もみられた。新規設備の稼働開始による供給の潤沢感や誘導品であるPTAの需要低迷が重しとなっている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は、供給の潤沢感を受けて弱含んだ。韓国ではLG化学とGSカルテックスの新規設備が立ち上がりつつある。このほか、日本では誘導品設備の不調に伴い、原料であるエチレンに余剰が生じているもよう。当週の取引では、7月着の成約が880ドルと875ドルで聞かれた。
アジアのプロピレン相場は、様子見ムードが強い。
北東アジア市場では、先週まで売り手が在庫処理を急いできた結果、販売圧力が解消された。また、原油およびナフサ市況が堅調に推移するなか、プロピレン相場に底打ち感があるとの観測が見られる。こうした状況下、取引が薄く、様子見ムードが強い。
東南アジア市場では、タイPTTGCが7月積みの販売入札を実施した。
アジアのブタジエン市場は堅調に推移。
北東アジア市場では、欧米のブタジエン相場が堅調に推移するなか、アジア品が欧米向けに流れており、供給にタイト感がある。こうした状況下、必要玉を手当てするには売り手に追随せざるを得ない。ただし、合成ゴム相場がこのところ軟調となったことを受け、需要家の買い気も強くない。