電力=6月14~18日:前週比で東は小動き、西は太陽光減で上昇
6月14~18日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週から東日本は小動きだったが、西日本が上昇した。西日本では、前週に比べ太陽光発電が減少したため、昼間価格中心に底上げの動きが強まった。太陽光発電の動向により、価格が変動する展開が続いている。なお、14日に関東甲信も梅雨入りし、太陽光発電は減少傾向となったが、北海道や東北で一定の晴れ間が続いたため、東日本全体では変化に乏しい価格動向となった。
週を通じた実勢高値は、18日に北陸から九州の5エリアで付けた20.30円、実勢安値は14日と17日に北海道と東北で付けた4.65円だった。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道が前週比0.02円安の6.70円、東北が同0.23円安の6.69円、東京が同0.02円高の7.08円、中部が同0.32円高の8.26円、北陸と関西が同0.50円高の8.51円、中国と四国が同1.09円高の8.51円、九州が同1.26円高の8.50円だった。
6月14~18日の9エリアの電力需要は116億2,396万2,000kWhとなり、前週6月7~11日の117億4,797万4,000kWhから1.1%減少した。なお、曜日を合わせた前年の6月15~19日の需要実績は112億4,744万2,000kWhで、前年からの増加率は3.3%となった。
JEPXの先渡市場では約定がなかった。
6月14~18日の東京商品取引所(TOCOM)の約定結果は下記表のとおり。
6月14~18日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。
6月21日の週は、前週に比べ晴れ間の日が多くなりそう。このため、太陽光発電は増える見通しで、昼間価格の上値を抑制すると見られる。気温は全国的に概ね平年並で推移すると見られるが、日照の増加により暑さは強まるため、一定の冷房需要が予想され、スポット価格も下値は限られそう。なお、北海道-東北間では18日~30日の予定で連系線の作業が実施されるため、市場分断のコマが増えそう。また、関西-中国間も引き続き作業が予定されており、昼間中心に市場分断が発生する可能性が高い。 |