石油化学=6月21~25日:芳香族製品相場上伸、原油高で
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品相場はこのところの原油相場の上昇を受けて強気の展開となった。誘導品でも中国先物市場でスチレンモノマーや高純度テレフタル酸(PTA)がいずれも原油高を手掛かりに大幅に上昇する日もあり、原料となるベンゼンやパラキシレン相場の押し上げの一因となっている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は上昇した。これまでのエチレン相場安を受け、誘導品の採算性が向上したため、エチレンの需要が強まりつつある。また、韓国のエチレン設備で一時的に不調が生じたことによる供給懸念も強材料となった。
アジアのプロピレン相場は強含んだ。
北東アジア市場では、韓国の新規設備の立ち上げが遅れているうえ、複数の設備が不具合を抱えており、供給に引き締まり感が強まった。加えて日本向けの需要が堅調に推移しており、売り手が強気な姿勢を見せている。こうした状況下、これまで買いを控えていた需要家が買い気を見せており、相場が小幅ながら上昇した。
東南アジア市場では、タイPTTGCが7月積みの販売入札を実施した。
アジアのブタジエン相場は米国向けに販売が活発となっている。
北東アジア市場では、米国のブタジエン相場が堅調に推移、アジア品の対米販売が活発となった。こうした状況下、アジア域内でも供給タイト感が強まり、FOBベース相場が先行して上がっている。このため、仕入れコストが上昇し、売り手がアイデアを引き上げている。一方、需要家は生産を維持するため、売り手に追随し、買い付ける必要がある。