原油・コンデンセート=6月28日~7月2日:ADNOCが9月供給を15%削減
中東原油/コンデンセート アブダビ産原油の商いでは、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)が、9月積み供給量の削減幅の拡大をアジアのターム契約者に通知した。複数の市場関係者によると、契約数量に対する削減幅は全油種で15%。8月積みのターム契約者への供給量は、全油種で5%削減されていたことから、9月積みはさらに削減幅が10ポイント拡大したことになる。市場関係者からは、「6月下旬時点でのICEアブダビ先物取引所(IFAD)のマーバン8月限が弱含むなど、需給の緩和が懸念され、供給量の削減に動いたのではないか」(シンガポールのトレーダー)。一方、7月1日には石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」による会合で、現行の減産幅を8月も緩和するとの見方が支配的であるものの、ADNOCは減産幅の拡大に動いた。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート インドネシア国営プルタミナが、先週24日に締め切った9月着スウィート原油の買付け入札で8月積みナイジェリア産オクイボメ(Okwuibome)を欧ビトールから、アメナムを仏トタルから購入した。その後の調べで、両カーゴとも落札価格はCFRベースでDTDブレントに対して3ドル台のプレミアムだったことが判明した。
南方原油/コンデンセート 8月積み豪州産コサックの市況連動相場は、DTDブレントに対するディスカウント幅が拡大した。8月は競合となるパプアニューギニア産クツブが2カーゴ供給されるうえ、バラナスのスポット玉もみられ供給が潤沢ななか、需要を残している買い手が限られたため、相場が軟化した。また、これまでこれらの豪州産軽質油種の主な需要家だった英BPが、豪州にあるクイナナ製油所(日量14万6,000バレル)を今年前半に閉鎖し、コサックなどの需要がなくなったことも、相場の下落につながったようだ。三井物産は、8月積みコサックをトレーダーへスポット販売した。価格はDTDブレントに対して80セント前後のディスカウントだったと伝えられた。
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