石油化学=7月5~9日:エチレン続伸も上値の重い展開
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は軟調となった。このところのベンゼン相場高を背景に誘導品の採算性が悪化し、先行き誘導品設備の稼働調整による需要減退が懸念された。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週前半に強さをみせたが、週後半に失速。上流の原油相場や、誘導品であるPTAの先物相場安の動きに連動した。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は上昇した。原料コストの指標となるナフサ相場が強含んでいることを受けた。売りアイデアが引き上げられているものの、需要家は誘導品相場にエチレン価格の上昇を転嫁できるかどうかの懸念から高値での買付けに応じようとしていない。韓国積みの取引では、8月積みのカーゴが970~980ドルで成約された。
アジアのプロピレン相場は様子見ムードが中心となった。
北東アジア市場では、原油高および供給が潤沢とは言えないため、売り手は強気姿勢を見せている。一方で需要家は中国国内の売り物が多いことを受け、輸入品に対する買い気が乏しい。こうした状況下、商談が薄く、様子見ムードが強い。
東南アジア市場では、タイPTTGCが入札を通し、スポット玉を販売した。
アジアのブタジエン相場は強含んだ。
北東アジア市場では、米国向けの輸出が続いており、アジア域内でも供給タイト感が出ている。こうした状況下、FOBベース相場が先行して上昇しており、到着ベースの商談水準も切り上がった。
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