電力=7月5~9日:西日本が前週比で上げ幅拡大、需要見合いの買いで
7月5~9日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、東西ともに前週比で続伸。特に西日本は上げ幅を伸ばし、西高東低が一段と顕著になった。西日本では、広い地域で30度を超える日が続き、需要見合いの買いが強まったことで価格にも波及した。週を通じて、全国的に雨の日が続いたため、太陽光発電による供給が限定的だったことも、西日本の価格上昇を強めた。 3日に再稼働した関西電力の大飯原発3号機(定格出力118万kW、PWR型、福井県おおい町)は、8日夕方に運転出力が100%を超えた。営業運転は7月末が予定されている。
週を通じた実勢高値は、8日に西日本で付けた17.73円、実勢安値は5日に東日本で付けた5.89円だった。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道が前週比0.06円安の7.75円、東北と東京が同0.20円高の7.74円、中部が同1.08円高の8.98円、北陸、関西、中国、四国の4エリアが同1.09円高の8.98円、九州が同1.12円高の8.92円だった。
7月5~9日の9エリアの電力需要は126億4,642万8,000kWhとなり、前週6月28日~7月2日の119億4,370万2,000kWhから5.9%増加した。なお、曜日を合わせた前年の7月6~10日の需要実績は119億8,435万kWhで、前年からの増加率は5.5%となった。
JEPXの先渡市場では、5日に5件、7日に1件、9日に2件の約定が確認された。 5日の約定は、いずれも東京エリアの週間昼間型(平日8時~18時受渡)で、数量は5件ともに1MW。7月24~30日が16.20円、7月31日~-8月6日が18.10円、8月7~13日が17.68円、8月14~20日が17.65円、8月21~27日が18.07円だった。 7日の約定は、東京エリアの週間昼間型で、7月31日~8月6日受渡が18.10円で1MWだった。 9日の約定は、東京エリアの週間昼間型で、8月14~20日受渡が19.15円で1MW、8月21~27日受渡が19.15円で1MWだった。
7月5~9日の東京商品取引所(TOCOM)の約定結果は下記表のとおり。
7月5~9日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。
7月12日の週は、最高気温が一段と高くなる予報。西日本では連日で31~33度、東日本でも関東で30度を超える見通しとなり、需要は増加傾向となる見込み。このため、需要見合いの買いが強まり、価格も一段高になることが予想される。なお、週後半には梅雨明けとなる可能性もあり、夏本番を迎え、価格スパイクへの警戒もより高まりそうだ。 |