原油・コンデンセート=8月16~20日:QPSPP、L.S.C.のスポットとターム入札を決着
中東原油/コンデンセート 10月積みカタール産L.S.C.の市況連動相場は上昇。アジアにおけるナフサのクラックスプレッドの拡大を背景に、コンデンセートに対する需要が強まった。QPSPPは16日に締め切った10月積みを対象としたスポット入札で、L.S.C.を少なくとも1カーゴ販売した。現時点では買い手は明らかではないものの、価格はドバイ市況に対して2ドル台半ばのプレミアム。前回の販売入札で対象となった9月積みの価格を40~50セント上回ったことになる。9月積みでは、マーバンなど軽質原油の相場上昇によって代替油種としてのカタール産コンデンセートの需要が強まり、相場が押し上げられていた。10月積みではナフサ高がさらに相場上昇を加速させている。一方、QPSPPは同じく16日に締め切ったターム入札で、2021年10月~2022年3月積みのL.S.C.を販売した。落札者は明らかではないものの、ドバイ市況に対して2ドル台半ばから後半のプレミアムで落札されたとの情報が寄せられた。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 10月積みサハリン産原油の商いでは、米エクソンモービルがこれまでに10月積みソコールを販売していたことが明らかになった。エクソンモービルは少なくとも1カーゴを中国向けに販売。成約当時の価格はドバイ市況に対して3ドルを下回るプレミアムだった。10月積みソコールの商いでは、前月から引き続き日本の需要が弱い一方で、韓国の需要は堅調。またソコールの相場が前月と比べ軟化したことで、軽質油種の需要を抱える米国向けの成約が具現化した。インド石油天然ガス公社(ONGC)は2回の販売入札でSKエナジーと米シェブロンに各1カーゴを販売。またサハリン石油天然ガス開発(SODECO)が扱う全3カーゴは、伊藤忠商事が米マラソンオイルに、丸紅が韓国のGSカルテックスに、INPEXが米パーペトロリアムにそれぞれ販売した。
南方原油/コンデンセート 10月マレーシア産原油の商いでは、米コノコフィリップスが19日に締め切ったキマニスの販売入札で、対象の25~29日積みの1カーゴを販売した。買い手はアンポールとみられる豪州の需要家。価格の詳細ははっきりせず、DTDブレントに対して2ドル台前半から半ばのプレミアムの可能性が指摘された。ただ、東南アジアなどアジア全体で製油所の稼働が低迷していることから、前月と比べると下落した。また、ブルネイエナジーが16日に締め切ったキマニスの販売入札で対象となる2カーゴ(5~9日積みと13~17日積み)を販売した。いずれのカーゴも価格は、OSPに対して10~20セントのプレミアムだったと伝えられた。いずれのカーゴも欧州のビトールが手当てしたようだ。 |