LNG=10月4~8日:北東アジア着相場、過去最高値を更新もその後は急落
【DES北東アジア】 DES北東アジア相場は、値動きの荒い展開となった。10月6日の市場では商いの中心となる11月後半着が40.00ドルを上回る水準まで急騰し過去最高値を更新したものの、その後10月8日の市場では、35.85~36.15ドルと先週末比85セント安の35.85~36.15ドルへと急落した。8日市場の相場下落は、蘭TTF天然ガス市況が続落したことに加え、中国国営3エネルギー3社による冬場に向けたスポット購入が先送りされることが確実視され始めたことで、市場のセンチメントが弱気に振れたためだ。日本、韓国、台湾の需要家が11~12月着のスポット調達を控え続けていることも弱材料視された。 【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 オマーンプロジェクト(年産1,050万トン)の供給が通常の水準へと回復した。オマーンプロジェクトでは9月、12カーゴ、約90万トンが出荷された。前年同月の水準を上回るとともに、8月の供給量に比べ増加した。オマーンプロジェクトでは、第1液化系列の生産設備で8月中旬に障害が発生した影響で、生産量が減少し一時的に供給に遅れが出ていた。オマーンLNGが冬場の供給に影響が出ると複数の長期契約者に伝えていたが、供給遅延は解消された。 【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 ナイジェリアLNG(NLNG)が運営するボニー島プロジェクト(年産2,230万トン)では、今年に入り月間20カーゴが安定的に供給されるなど、出荷が順調となった。10月3日には、標準型「LNGカノー」(容量14万8,300立方メートル)がスペインのバルセロナ基地(年間受入能力1,260万トン)向け1カーゴを積み込み出航した。 |