LPG=10月4~8日:11月CP予想が上方修正、原油高を受け
CFR極東:
先週の極東着相場は原油高と堅調な買い気を背景に、プロパンが強含んだ。一方、ブタンは軟化。米国出しブタンの供給増加観測を背景に、11月CP予想上でブタンがプロパンを下回っていることを映した。Rim Asia Indexは10月7日時点で、プロパンが861.00ドルと9月30日比16.75ドル高、ブタンが841.00ドルと同8.25ドル安となった。11月着ではトレーダー勢のスポット需要が見えている。LNG相場の高騰を受け、韓国輸入業者もガス会社向けのスポット購入に動いているとの情報が伝えられた。また、日本元売り勢にも購入余地が見込まれている。しかし、これらの買い手は供給が潤沢とみて購入を急いでいない様子。極東着市況と米モントベルビュー市況の格差が拡大していることから、米国産カーゴの極東への流入がこの先増えると一部の市場関係者は指摘している。
FOB中東:
11月CP予想は原油高を背景に、プロパンが850ドル前後、ブタンが830ドル前後にいずれも上方修正された。11月積みでは、プロパン/ブタン同率玉に対する売買プレーヤーが浮上しており、売買唱えは11月CP対比2ドルのディスカウント~5ドルのプレミアムで聞かれた。一方、スポット市場では期近積みの売り物がみえている。サウジアラムコが10月積みを計3カーゴ販売可能と伝えられたほか、中東トレーダー1社が10月13~14日プロパン4万4,000トンを抱えており、11月CP対比プレミアム圏で販売打診しているとの情報が寄せられた。しかし、これらのカーゴの手当てに関心を示す買い手は現れていない。
日本国内:
10月渡し京浜の陸上相場はプロパンが90,000~91,000円、ブタンが88,200~89,200円に下落した。需給緩和を受けた。一部のディーラーが10月CP確定前に元売り勢からスポット調達した玉を担いで、転売に動いている。数量限定ながら、週後半にディーラー間でプロパン90,000円台後半、ブタン88,000円台後半で成約された。