石油化学=10月11~15日:プロピレンは上昇、中国国内市況が堅調
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は週半ばに弱含む場面もみられたが、総じて高値圏での推移となった。原油相場や欧米ベンゼン相場の動きに支えられた。北東アジア着のパラキシレン相場も同様の動きとなった。また週後半には鄭州商品取引でPTAやポリエステル短繊維の先物相場が反発したことも、PX相場にとって支援材料となった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は、小幅上昇した。原料コストの指標となる原油やナフサ相場の堅調さを受けた。週半ばには11月前半着の成約が1,150ドルで聞かれた。このほか、中国ではメーカー1社が9,000元程度でスポット玉を販売したと伝えられた。この価格をドル建てに換算すると1,200~1,250ドルとなる。船の運航が乱れているため、中国需要家は輸入品に対する買い気が鈍く、輸入品であればこの価格を支払わないだろうとの指摘が寄せられている。
アジアのプロピレン相場は、中国国内相場が国慶節連休明け後上げ基調となったことを受け、輸入ベース相場も強含んだ。
北東アジア市場では、中国国内相場が堅調に推移するなか、売り手がアイデアを引き上げている。しかし、電力使用制限により、中国国内の誘導品設備の稼働率が低く、需要家の買い気が強くない。
韓国積みでは、スポット玉の売り物が見当たらず、様子見ムードが中心となった。
東南アジア市場では、売り手に販売余力があるが、ファームな商談が聞かれない。
アジアのブタジエン相場は、需給に緩和感が強く、相場の基調が弱い。
北東アジア市場では、韓国需要家が輸入品に対する買い気が見られないうえ、台湾需要家は先安観から買いを急いでいない。一方、供給に潤沢感があるなか、相場の基調は弱いまま。ただし、足元のブタジエン相場がすでに採算割れ状態となっているため、週後半に入り、売り手は販売を渋る姿勢を見せている。