LPG=11月15~19日:相場は下落、原油安と12月着の需給緩和で
CFR極東:
先週の極東着相場は原油安と12月着カーゴの需給の緩みを受け急落した。Rim Asia Indexは11月18日時点で、プロパンが796.00ドルと11月12日比72.00ドル安、ブタンが751.00ドルと同82.00ドル安。12月後半着では、先週の前半にパナマ運河の混雑が緩和に向かったことをきっかけに売り手の数が増加した。一方、買い手は供給が潤沢とみて、商談入りを急がない。また、日韓輸入業者勢は十分な在庫を抱えており、スポット購入に関心が薄いようだ。このなか、12月後半着プロパン2万3,000トンの商談水準は18日、12月CP対比小幅ディスカウントに下落した。ブタンを含むカーゴの商談では、一部の石化プレーヤーがLPGの購入を検討し始めている様子。韓国のハンファトタルは1月初め着を対象とした買付け入札を実施し、ブタン付きカーゴを落札したもよう。
FOB中東:
12月CP予想はプロパン785ドル前後、ブタンは740ドル前後と、前週から大幅に下方修正された。中東積みのブタン需給に緩和感があると市場関係者はみており、12月CP予想上のプロパンとブタンの格差は45ドルに拡大した。サウジアラムコがこのほど、12~1月積みブタンリッチを販売したとの情報が聞かれた。一方、QPSPPは12月後半積みプロパン4万5,000トンを12月極東着市況対比40ドル台のディスカウントで中国トレーダー1社に販売したと伝えられている。このほか、北海産ガス1社が12月後半積みプロパン/ブタン各2万2,000トンのスポット購入に動いている様子。このカーゴの商談は1月CP対比フラット以上で展開されるとの見方が寄せられている。
日本国内:
11月渡しの陸上相場は横ばい。京浜の相場はプロパン103,800~104,300円、ブタン100,300~101,300円に張り付いた。中京ではディーラー1社がプロパン、ブタン各250トンの買付けに動いた。プロパンは週の後半、実需が上向いているとの情報も。気温の低下に伴って民生用需要が強まっているうえ、人々の外出が増えたことで、飲食店など商業用の出荷が伸びている様子。