LNG=11月22~26日:JERA、カタールガスとの一部長期契約を延長せず
JERAは、カタールガスから長期契約で購入している数量を削減する。JERAはカタールガスから、1997年起こしの25年契約をとおして、カタールのラスラファンプロジェクト(年産7,800万トン)の第1液化系列で生産されるLNG年間400万トンを購入しているが、2022年1月以降の契約延長を見送る。両社は長期間かけて契約延長に向け協議を進めていたが、JERAの主張する柔軟な供給スケジュールの構築に対してカタールガスが難色を示した。反対にカタールガスは、中国やバングラディッシュなど新たな需要家に対してラスラファン出しの多くを長期契約で販売したことから、2022年1月以降の供給余力が払底し、JERAに対して既存の契約数量どおり供給できなくなったとの事情もあった。これら供給面で折り合いがつかず、価格面での協議に移る前に、契約の期限を迎えることになった。日本企業は「JERAは現時点で、カタールガスに関して2022年の年間供給プログラム(ADP)を組んでおらず、JERAがカタールガスから第1液化系列出しのLNGを受け取ることはない」としている。
【FOB中東、DES南アジア、東南アジアおよび中東】 エジプト国営ガス会社(EGAS)は、ダミエッタプロジェクト(年産500万トン)で12月から2月に船積みする5カーゴを対象とした販売入札を開示した。EGASは10月末締めとしてダミエッタプロジェクトで11月に船積みする2カーゴをスポット販売するなど、LNGの販売を積極化。欧系トレーダーは「EGASが天然ガスとしてエジプト国内へ取り込むとりも、相場が高止まっているうちにLNGでスポット販売して利益を確保したい意向のようだ」と指摘した。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 ペループロジェクト(年産445万トン)の生産不良が回復した。DFDE型「マランガスロクサナ」号(容量17万3,400立方メートル)は11月10日、ペループロジェクトでパーシャルカーゴの供給を受け、供給が回復した11月17日に1カーゴまで積み込み出航した。DFDE型「ヴァレンシアクヌッセン」号(容量17万3,400立方メートル)は20日に、ペループロジェクトで欧州向けの1カーゴを積み込んだ。
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