石油化学=1月10~14日: エチレン減産の動き広がる、軟調さを受け
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼンおよび北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は底堅い動きとなった。原料コストの指標となる原油、ナフサの相場の堅調さを受けた。またベンゼンは誘導品のスチレンモノマー(SM)相場がこのところ基調が強いことも、上げ材料となった。SM市場では韓国メーカーが減産していることもあり、品薄感が強まっている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は下落した。誘導品の採算悪化により、エチレンに対する買い気が弱まっていることを受けた。週半ばには950ドルで成約が聞かれた。設備関連では、韓国のロッテケミカルがデサンに保有するナフサクラッカーで不具合のため稼働率が低下していると伝えられた。このほか、韓国では大韓油化やハンファトタルなどが採算悪化により、ナフサクラッカーの稼働調整の方針を固めているほか、不具合による稼働低下がみられる。
アジアのプロピレン相場はいずれも上昇した。
北東アジア市場では、設備の定修と不具合が相次いでいるなか、供給に引き締まり感が強まり、相場の基調が強まった。しかし、中国需要家は誘導品であるポリプロピレン相場が軟調に推移しているほか、先行き国内品の供給に潤沢感があると輸入品に対する買い気が依然として乏しい。
韓国積みでは、ロッテケミカルのデサンのナフサクラッカーが不具合で稼働率が低下した。
東南アジア市場では、タイPTTGCが販売入札を実施した。
アジアのブタジエン市場は上げ基調となった。
北東アジア市場では、韓国メーカーが米国向けに大量販売したほか、複数の石化メーカーがナフサクラッカーの稼働率を引き下げており、供給余剰が解消された。加えて中国国内で旧正月前に在庫積みます動きが見られ、国内相場が押し上げられた。こうした状況下、相場は上げ基調となった。