石油化学=2月21~25日:芳香族製品急騰、ロシア侵攻による原油高受け
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場ともに、ロシアのウクライナ侵攻に伴い原油相場が急騰したことを受け大きく押し上げられた。ただ、ベンゼン、PXともに主要誘導品は採算割れとなっており、上値の重い状況が続いている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は上値の重い状況が続いている。原料コスト高による上昇圧力は強まっているものの、3月品の商談がすでに一巡しているうえ、誘導品メーカーは採算悪化に直面していることから買い気は高まりづらい。ロシアのウクライナ侵攻により原油が急騰するより前には、北東アジア着品が1,230ドル前後で成約されたとの情報が伝えられていた。
アジアのプロピレン相場は堅調に推移。
北東アジア市場では、韓国でYNCCの第1ナフサクラッカーが電力トラブルで稼働停止しており、供給に引き締まり感が強まった。加えて日本向けの需要が見られ、相場が強含んだ。
韓国積みでは、メーカー1社が4~9月積みのターム契約の販売入札を実施した。
東南アジア市場では、需給引き締まり感が続いている。
アジアのブタジエン市場は需要家の買い気が後退し、相場が軟調となった。
北東アジア市場では、需要家の多くがすでに3月までの買いを終えている一方、東南アジア品やイラン品などの売り物が見られ、需給タイト感が薄まった。しかし、原料コストが高止まりしているなか、売り手が強気姿勢を崩さない。こうした状況下、売買双方のアイデアに格差が開いており、成約しにくい商況となった。
韓国積みおよび東南アジア着は売り買いの唱えが薄く、様子見ムードが強まった。