原油・コンデンセート=3月7日~11日: ONGCソコール入札、応札者なし
中東原油/コンデンセート サウジアラムコはアジアのターム契約者に対して、4月積みを契約数量どおり全量供給すると通知した。また、市場関係者によると、サウジアラムコは、4~5月積みにおいて、多数のターム契約者による供給量の増量要請にも大方応じたと伝えられた。ロシア産原油の買い控えが続くなか、多数の需要家が代替として、サウジアラビアにターム契約で供給量の増量を要請していた。また、石油輸出国機構(OPEC)の加盟国であるアラブ首長国連邦(UAE)やイラクは、増産ペースを引き上げることについて前向きな姿勢を示している。OPECと非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は、2021年8月以降、協調減産の幅を毎月日量40万バレルずつ縮小している。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 5月積みサハリン産ソコールの市況連動相場は大幅安となった。ウクライナ情勢の影響で、需要家はロシア産原油の購入を敬遠しており、買い手が現れない状況だ。インドの石油天然ガス公社(ONGC)は5月2~8日積みのソコール70万バレルを対象とした販売入札を10日に締め切った。しかし、応札者は現れず、販売は見送られた。市場関係者からはONGCがこのカーゴを最終的に子会社であるマンガロール石油精製化学(MRPL)などに持ち込む可能性が指摘されている。ソコールの成約可能水準の見極めについては困難ではあるとしながらも、「ドバイ市況に対して少なくとも2けたドルのディスカウント」(シンガポールのトレーダー)と指摘されている。
南方原油/コンデンセート 4月積み豪州産NWSCの市況連動相場は、DTDブレントに対して大幅に下落した。主要な需要家は既に4月積みのコンデンセートの手当てを済ませており、買い手がみあたらず、4月積みのNWSC2カーゴは未だに未消化となっている。米シェブロンは8日の市場で4月10~14日積みのNWSCをDTDブレントに対して1.65ドルのディスカウントで売り唱えたものの、買い手が浮上しなかったようだ。シンガポールのトレーダーは、未だにNWSCの買い手がみつからないことから、NWSCの成約可能水準はDTDブレントに対して2ドル台後半のディスカウントまで落ち込んでいるとの見方を示した。
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