石油化学=3月14~18日:ブタジエンが上伸、減産による品薄感で
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品は引き続き原油相場が乱高下するなか、週前半に下落したものの後半には急伸するなど値動きの荒い展開となった。一方、中国では新型コロナウイルスの感染拡大を受け最終製品工場は稼働が低下している。このため、石油化学製品の需要が弱まるとの懸念も台頭している。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は、前週末並みの水準にとどまった。原料コスト指標となる原油やナフサの相場が一時期の高値から下落したため、需要家は市況連動価格での交渉を望んでいる。一方で、エチレンメーカーは原油やナフサ相場の水準が下がったとはいえ、依然として高値圏で推移しているとして固定価格での販売を希望しているうえ、価格の水準を引き下げようとしていない。このなか、買い手と売り手のアイデアが合わず、商談を行いにくい状況となった。
アジアのプロピレン相場は弱含んだ。
北東アジア市場では、原油市況が一時の高値から下落したほか、中国国内相場が軟調となっているため、需要家の買い気が後退している。こうした状況下、相場の基調が弱まった。しかし、供給にタイト感が強いため、売り手は販売を急いでおらず、取引が低調となった。
アジアのブタジエン市場は供給タイト感が強い。
アジアのブタジエン市場は、複数のナフサクラッカーが減産を実施しており、供給にタイト感が強い。一方、需要家の買い気が強いため、需給に引き締まり感がある。こうした状況下、商談水準が切り上がった。
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