LNG=3月22~25日:JERAと東北電力、4~5月着をスポット購入へ
【DES北東アジア】 東北電力は3月24日、4月25日~5月半ば着の1カーゴを対象に買付け入札を締め切った。日本の商社を含め複数企業の応札が見込まれた。3月16日に発生した福島県沖を震源とする地震の影響を受け東北電力管内では、原町石炭火力1号機(出力100万kW)や新仙台LNG火力3号系列1軸(同52万3,000kW)など4基計174.7万kWの電源が喪失したため、東北電力が東新潟火力発電所の稼働を切り上げるなど補填の動きを続けた。一方、JERAは3月17日以降、4月着を少なくとも1カーゴスポット購入した。JERA傘下でシンガポールのJERAGMが同社のポートフォリオから販売したとみられた。JERAが運営する火力発電所も3月16日の地震の影響で広野火力発電所6号機(同 60万kW)が停止した。東北電力、JERAともに石炭火力発電所の稼働が長期間停止する見込みとなっていることから、いずれもLNGの在庫補填の動きをしばらく続けるとの見方が強まった。 【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 エジプト国営ガス会社(EGAS)は、同国のイドゥクプロジェクト(年産720万トン)で4月に船積みする2カーゴを対象とした販売入札を3月24日締めで実施した。EGASはFOBベースに加え、仕向け地次第ながらDESベースでの販売も可能とした。EGASは今回のイドゥクプロジェクト出しに加え、同国のダミエッタプロジェクト(同500万トン)出しについても3月21日締めで4月積み3カーゴを対象とした販売入札を開示するなど、スポット販売を活発化させた。 【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 米国のネクストディケイドは、中国独立系大手広東エナジーと2026年起こしの20年間の長期契約に関する基本合意書(HOA)を締結した。リオグランデLNGプロジェクトから年間150万トンを供給する。リオグランデLNGプロジェクトはテキサス州の最南都市ブラウンスビルで2026年から商業稼働を予定しており、年産2,700万トンとなる。 |