石油化学=3月21~25日:芳香族製品反騰、原油高を受けて
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品相場は原油相場に連動する展開となった。このなか、週半ばまではいずれも大きく上昇する場面もみられた。また、3月16日に福島県沖を震源地とした強い地震が発生し、日本で複数の製油所が稼働を停止していることから、混合キシレン(MX)やパラキシレン(PX)の4月品は不足分を補填しようと買い気がみられた。このなか、いずれも相場は急峻な期先安を形成している。
【オレフィン】
北東アジアのエチレン市場では、前週までに中国着品が1,350ドル、韓国積みの4月後半が1,400ドルで成約されていたと伝えられた。ただ、当週に入り原油やナフサの相場が切り上がったことで、エチレンの採算性悪化により売り気が後退している。また、このところのエチレン高が誘導品相場に転嫁されていないため、需要家も買い気をみせていない。
アジアのプロピレン相場は様子見ムードが強まった。
北東アジア市場では、供給にタイト感があるなか、売り手は強気姿勢を崩さない。需要家は買い気があるものの、売買双方のアイデアに格差が開いており、成約しにくい商況となった。
韓国積みでは、メーカー1社が販売入札を実施していたようだが、成約に至っていないもよう。
アジアのブタジエン市場は静かな商況となった。
北東アジア市場では、売り物が限られているうえ、原料市況に不透明感があるため、売り手は市況連動価格での交渉を望んでいる。一方、需要家は固定価格での商談を希望しており、成約困難な商況となった。