LNG=4月11~15日:プルタミナ、供給余力の増加でスポット販売に積極的
【DES北東アジア】 インドネシアのボンタンプロジェクト(年産1,150万トン)出しのスポット玉が増加傾向に転じた。インドネシア国内で石油系燃料に比べ割高なLNGに対する需要が減少していることで、輸出余力が増加した。国営プルタミナは4月12日締めの入札でボンタンプロジェクトにおいて5月26~28日積みの1カーゴを売りに出していたが、応札価格を割安として販売を見送った。その後プルタミナは4月20日締め切りで、6月4~9日に同プロジェクトで船積みするFOBベースの1カーゴを対象とした販売入札を新たに開示した。 【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 オマーンLNGは、オマーンプロジェクト(年産1,050万トン)で5月24~26日に船積みする1カーゴを対象とした販売入札を4月14日締め切りで開示した。一方でオマーンLNGが4月13日に締め切ったオマーンプロジェクトで5月18~21日に船積みする1カーゴを対象としたFOBベースの販売入札は、価格など詳細は不明ながらオマーン国営の石油投資会社OQが落札した。欧トレーダーは「OQは落札した5月後半積みのカーゴを欧州へ仕向ける公算が大きい」と指摘した。 【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 イタリアは、天然ガスに関してロシアへの依存引き下げに向けた動きを活発化させた。伊炭化水素公社(ENI)は4月11日、アルジェリア国営炭化水素公社(ソナトラック)からの天然ガスの購入を増やす契約を結んだ。同社はさらに、エジプト国営ガス会社(EGAS)やアンゴラLNGからLNGの買付けを進めるとともに、ENIが権益を保有するコンゴのLNGプロジェクトからの輸入計画も進めた。イタリアは現在、天然ガスの消費量の約40%をロシア産天然ガスに頼っている。 |