LPG=4月25~28日:極東着は堅調な買い気に伴い小幅高
CFR極東:
先週の極東着相場は買い気の底堅さを背景に上昇した。Rim Asia Indexは27日時点で、プロパンが847.75ドルと22日比6.75ドル高、ブタンは857.75ドルと同6.75ドル高。6月着の買い手が市場に散見されている。トレーダー勢が6月着プロパン2万3,000トンの買戻しに動いたほか、日本元売り勢や韓国輸入業者など複数の輸入業者にもプロパンのスポット需要が見込まれている。ただ、欧トレーダー3社など複数の売り手にプロパン4万6,000トンの販売余地があると伝えられ、需給は極端に引き締まってはいないとの見方が寄せられている。中国着では、5月初めの休暇を前に、石化会社や華南輸入1社が5月後半~6月前半着プロパン単体の購入に動いた。
FOB中東:
5月CPはプロパンが850ドル、ブタンが860ドルで確定した。前月比ではプロパンが90ドル安、ブタンが100ドル安。プロパン、ブタンともに市場予想を下回る水準で確定した。5月積みで複数のカーゴが販売可能とみられている一方、買い手は見当たらず、需給に緩和感が漂っていることが弱材料視された可能性があるとの指摘が聞かれた。事実、複数の売り手にスポット販売余地がある。サウジアラムコが5月後半積みプロパン1万1,000トン/ブタン3万3,000トンの販売打診に動いており、中東トレーダー1社あるいは日本元売り1社が5月ヤンブー積みで同荷姿を販売可能と伝えられた。また、アブダビ産ガス1社とクウェート産ガス1社にも5~6月積みのスポット販売余地があるもよう。
日本国内:
5月渡しの陸上相場は、京浜でプロパン121,800~122,300円、ブタン125,300~126,300円。川崎出しプロパンの供給は引き締まっている。元売り1社は川崎出しプロパンの供給を一部のディーラー向けに限定していることが主因。また、元売り勢はいまのところブタンのスポット供給に積極的でないとみられる。一方、買い手の大半は5月CP確定前のスポット調達を見送った。5月の実需が4月を下回ることが確実なため。このなか、ブタンの成約が126,000円台前半で聞かれた程度。