LNG=4月25~28日:JERAや東北電力、5~6月着のスポット購入にめどを立てる
JERA、東北電力や関西電力を始め日本の需要家は、5~6月着のスポット購入にめどを立てた。不需要期入りに加え、3月16日に発生した地震の影響で複数の石炭火力発電所の稼働が停止したが、JERAと東北電力は4月下旬を前に、大方の需要を満たし終えた。日本政府は先に、ロシア産石炭の輸入を停止する方針を伝え、電力各社は自主的に買付けを段階的に減らしたが、LNGに代替需要が集まるなどの動きは表面化しなかった。JERAなど電力会社は、4~6月で満了となるロシア産石炭の長短期契約の更改を見送るとともに、スポット購入を控えるなどの措置を講じたが、市場に混乱は見受けられなかった。唯一、ロシア産石炭の購入比率の高い北海道電力、製鉄会社や化学品製造企業など工場の自家燃としてロシア産石炭を使用している企業が、代替購入を検討している程度となった。
【FOB中東、DES南アジア、東南アジアおよび中東】 オマーンLNGがスポット販売を続けた。北半球の不需要期入りで主要な長期契約者である韓国ガス公社(KOGAS)や大阪ガスによる引き取りが減ったことで、オマーンLNGの供給余力が増した。オマーンLNGは、オマーンプロジェクト(年産1,050万トン)で5月に船積みする1カーゴを5月29~31日に北東アジアへ到着するDESベースで複数の需要家に販売を打診。この他、5月21~23日に同プロジェクトで船積みする1カーゴのスポット玉を抱え、相対ベースで販売交渉を進めた。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 アルゼンチン国営のIEASAは4月27日、6~7月にエスコバル基地(年間受入能力610万トン)とバイアブランカ基地(同370万トン)へ到着する合計12のパーシャルカーゴの買付け入札を締め切った。IEASAは応札価格が30.00~32.00ドルであれば購入する意向を示した。買付けの対象は、エスコバル基地向けが6月2日、5日、8日、13日、18日、23日、28日、7月2日着計8カーゴ、バイアブランカ基地向けが6月12日、19日、26日、7月3日着計4カーゴ。
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