原油・コンデンセート=4月25~28日: エクソン、ソコールのフォースマジュールを宣言
中東 サウジアラビア国営サウジアラムコが5月初めにも通知する6月積みのOSPフォーミュラの改定について、市場関係者の間では大幅に引き下げられるとの見方が広がっている。ロシア産原油の供給不安によって、5月積みの商いでは需要家が調達を急いだことで需給が逼迫したものの、6月積みの商いではある程度落ち着きを取り戻したことで需給が緩和。その結果、ドバイ市況のバックワーデーションが前月と比べて大幅に縮小した。「理論的には全油種でプレミアムが5.50~6.00ドル縮小することになる」(シンガポールのトレーダー)との見方が寄せられた。一方、製品マージンは引き続き拡大傾向にあったことで、「アラブライト(AL)で4.30ドル前後の下げを想定している」(北東アジアの需要家)との声も寄せられた。
アフリカ・欧州・ロシア・アメリカ 米エクソンモービルは27日、サハリンの石油・天然ガス開発事業であるサハリン1プロジェクトについてのフォースマジュールを宣言した。これによってソコールの輸出が停止。ウクライナ情勢の影響でロシアに対する西側諸国の制裁が強まるなか、輸送面を中心に業務が困難となったことを受けたもの。権益保持者など、同事業に関わる複数の市場関係者は、詳細はコメントできないと述べている。ソコールに関しては、今週に入っても6月積みの船積みスケジュールが確定しないなど、輸出業務の進展が遅れていた。エクソンモービルは既報のとおり3月1日にサハリン1から撤退すると発表。同事業にはオペレーターであるエクソンモービルの他、インドの石油天然ガス公社(ONGC)、サハリン石油ガス開発(SODECO)として、伊藤忠商事、丸紅、石油資源開発(JAPEX)などが参画している。
南方 6月積みの豪州産コサックの市況連動相場はDTDブレントに対して1.45~1.55ドルのプレミアムに上昇した。アジアにおけるナフサのマージンは依然として低迷しているものの、同じく豪州産軽質油種のイクシスの相場などが上昇していることが相場を支えた。米シェブロンはこれまでに中旬積みのコサックをスポット販売した。買い手の詳細は不明ながら、価格はDTDブレントに対して1ドル台半ばのプレミアムだったと伝えられた。
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