LNG=8月8~12日:JERA、供給減を見越し期先着の供給確保へ
【DES北東アジア】 JERAが8月11日締めで、2022年11月~2024年3月着各月1カーゴを対象とした計17カーゴの買付け入札を開示した。冬場や夏場の需要期における供給確保に加え、サハリン2プロジェクト(年産1,080万トン)の供給懸念が根強いことや、複数の長期契約の期間満了を見据えてJERAが買付けに動いた。JERAが締結している長期契約のうち、アラブ首長国連邦(UAE)のダス島プロジェクト(年産560万トン)出しの長期契約が今年の3月に契約満了になった他、豪ダーウィンプロジェクト(年産370万トン)の契約が今年12月、東京ガスなど日本の公益エネルギー企業と共同締結したブルネイプロジェクト(同720万トン)出しの長期契約が2023年末でそれぞれ契約満了となる。 【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 国営パキスタンLNG(PLL)は、9月14日締めで2023年1月起こしの6年間の買付け入札を開示した。対象は各月1カーゴで合計72カーゴとなる。PLLはブレント原油価格に連動した価格での応札を求めた。同社は7月に欧ガンボーとの長期契約が終了したためガス不足に陥っているようだ。パキスタンでは、発電用燃料についてLNGからファーネス油などの重油への燃転が進められた。 【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 アンゴラLNGは8月10日、アンゴラプロジェクト(年産520万トン)積みの販売入札を締め切った。対象は1カーゴでブラジル、チリ、欧州、クウェート、パキスタン、シンガポール、タイ、中国、台湾、日本向けの販売を可能とした。最も早い到着は8月21日、最も遅い船積みは9月23日。アンゴラLNGが前回の8月3日締めで実施した販売入札はキャンセルとなった可能性があり、今回の10日締め入札は再入札との見方が多かった。前回の3日締め入札の対象は最も早い到着が8月14日、最も遅い船積みが9月15日だった。 |