石油化学=8月29日~9月2日:エチレン急伸、設備の不具合を受けて
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場はいずれも週前半に強含む場面がみられたが、その後は反落した。原油相場の動きを映した。また、PXでは中国国内の一部メーカーの定修要因を受け、ベンゼンに比べ下げ渋る様子もみられているようだ。
【オレフィン】
北東アジアのエチレン相場は、設備のトラブルに伴い大幅に上昇した。日本では、ENEOSが川崎に保有するナフサクラッカー2基のうち1基が8月25日に停止した。その後、9月前半着が1,120ドルで2件成約されたとの情報が伝えられた。ENEOSの設備停止による不足分を補うために買い付けられたもよう。また、台湾のフォルモサ石油化学(FPCC)が1日に締め切った9月積み6,000トンを対象とする販売入札は、FOBベース1,000~1,050ドルで落札されたと聞かれる。
アジアのプロピレン市場は小幅ながら強含んだ。
北東アジア市場では、中国国内相場が今週前半まで堅調に推移していたことを受け、商談水準が小幅ながら上昇した。しかし、ポリプロピレンなど誘導品相場が軟調に推移しているため、需給に引き締まり感が見られない。
アジアのブタジエン市場は引き続き軟調となった。
北東アジア市場では、東南アジア品の供給に潤沢感があり、相場の基調が弱まった。今週、9月着が820ドル、840ドルで成約された。しかし、中国国内相場が上げ基調となっているなか、先行き相場に不透明感がある。
韓国積みでは、メーカー1社が期近品を970ドルで販売した。
東南アジア市場では、メーカー2社が販売入札を開示した。