国内石油製品=12月5~9日:輸入採算価格が軟化、入札価格に反映へ
中国経済の低迷、コロナ対策の見直しなどで原油市況が一喜一憂しているが、直近のトレンドはやや下振れ傾向。これまで海外高により輸入採算価格も高止まりしていた中間留分は、ここ最近の原油安を受け、足元市況に見合い始めている。特に需要期の灯油は政府から支給される補助金含みで同値、ないしはやや高め程度まで修正されつつあるようだ。これまで20円以上も高めで推移し、灯油の輸入を見送る商社も多かったが、各社とも年明け以降の寒冷地向け商談に改めて関心を示し始めた。
また、輸入軽油も国内市況と価格差が大幅に縮小している。9日には東京都交通局1~3月納め軽油4,866klのうち3,464klを届け106.2円相当で輸入業者が落札するなど、ここにきて輸入玉の存在感が増しつつある。9日時点の輸入採算価格は、輸入基地がある中京地区をベースに、ガソリンがリットルあたり79.571円、灯油が99.2円、軽油が102.859円。これに政府補助金が別途加味される。
複数の市場関係者よると、年明け以降の燃料油価格激変緩和対策事業に対し、資源エネルギー庁は14日に商社向けミーテイングを開催するという。制度設計の変更有無に注目が集まっている。
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