LNG=1月16~20日:イクシス、第1液化系列が緊急停止
豪州のイクシスプロジェクトの第1液化系列(年産445万トン)が先週前半から、電力系統の不具合で運転を停止した。同プロジェクト出しのLNGを長期契約で引き取る日本の需要家の一部は、INPEXから引き取りタイミングの先送りを要請された。オペレーターのINPEXは先週末までの締め切りで実施していた販売入札をキャンセルした。入札の対象は、イクシスプロジェクトで2月23~28日に船積みする1カーゴだった。
【FOB中東、DES南アジア、東南アジアおよび中東】 エジプト国営ガス会社(EGAS)は、1月19日締めの入札を通じて、1月31日~2月1日にダミエッタプロジェクト(年産500万トン)で船積みする1カーゴをトレーダーに販売した。落札価格は、2月限の蘭天然ガス相場(TTF)に対し1.00~1.50ドルのディスカウント。EGASは前回の1月9日締めの入札で、1月19~20日にダミエッタプロジェクトで船積みする1カーゴをポートフォリオプレーヤーに販売していた。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】15 ナイジェリアのボニー島プロジェクト(年産2,220万トン)の供給減少が長期化するとの見方が強まった。ボニー島プロジェクトでは1月17~18日にかけて、標準型「LNGロコジャ」号(容量14万8,300立方メートル)に1カーゴが供給されるなど1月入り後は2日に1カーゴの割合で出荷が続いた。しかし、ナイジェリア国営LNG(NLNG)は13日、国内武装勢力によるパイプラインに対する破壊工作が頻発していることを受け、LNGの供給に対して不可抗力条項の適用(フォースマジュール)を宣言。期近なタイミングでは、パイプラインの損傷以前に積み上がっていた在庫により出荷が可能となったが、天然ガスの輸送量の減少が長期化した場合、LNGの出荷が一気に減少する可能性が高まった。NLNGは長期契約者のスペインの国営ナチュルジーとエネルギー大手エンデサなど4者向けに予定していた1月積みカーゴの一部をキャンセルするなど、天然ガスの供給減少の影響が出始めた。
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