国内石油製品=3月20~24日:千葉でガソリンが玉枯れ、灯油は荷余り感
期末を迎え、卸業者のなかには徐々に市場から離脱する動きが拡がり始めた。ガソリンは複数の広域系卸業者が販売枠にめどを付け、一線から退いた。とくに千葉ではその傾向が強く、底上げが顕著。近隣の八潮や対岸の川崎でも余剰玉は限定されている。ENEOSや出光興産、商社などの市中調達が水面下で進んだとの声が専らだ。
一方、阪神も底上げが進んだものの、二次基地玉との価格競争から千葉ほどの上げ幅はみられなかった。
灯油は広域系の一角が販売枠消化に遅れており、千葉周辺で泣きの売り込みが方々から伝えられた。需要が残る北海道や東北地区も暖冬で販売が鈍化しているため、東日本地区の販売計画に乱れが生じているもよう。
22日にENEOSや出光、コスモ石油マーケティングは実質仕切り価格を前週比で1.6円引き上げた。事前予想では0.5円前後の上げとされ、卸業者間では透明性の欠如などを訴える声も寄せられた。もっとも、0.5円前後の上げ予想に対し、1.6円の上げ幅を歓迎する市場関係者も少なくなかった。上げ予想で上げ幅のずれが焦点となった場合、下げ予想に対して実際は据え置き、ないしは上げ改定と比べると、市場はそこまで批判的でもないようだ。29日に通知される元売り各社の2022年度最終仕切り改定に市場の関心が集まっている。
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