原油・コンデンセート=5月8~12日:SOMO、一部アジア向け供給を削減
中東原油/コンデンセート イラク石油販売公社(SOMO)は、アジアの長期契約者向けとなる6月積みのイラク産原油の供給に関して、東南アジアや南アジアなど大半の契約者向けには契約どおり供給する一方、北東アジアの企業を含む一部契約向けの供給を削減した。北東アジアの契約者は「SOMOによる6月積みの割当数量は、要請した水準に比べ少なかった」と伝えた。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が5月から日量約166万バレルの追加減産に合意したことを踏まえ、SOMOが契約者向けの供給を絞ったものと見られる。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 6月積みスーダン産ダーブレンドの連動相場は、大幅に上昇した。アジアにおける低硫黄重油の精製マージンが回復基調にあることから、重油へのブレンド用需要が増加傾向となっている。中国の需要が底堅ことも相場を押し上げる要因となった。このなか、中国石油天然気集団(CNPC)傘下のセニングが先週末に締め切ったダーブレンドを対象とした販売入札で、18~19日積みの60万バレルがDTDブレント指標に対して2.00ドル前後のディスカウントで落札された。欧ビトールが重油とのブレンド用に購入した。6月積みのダーブレンドはその後、南スーダン共和国がスポット玉を抱え販売交渉を進めているようだ。5月積みダーブレンドの商いでは既報のとおり、マレーシア国営ペトロナスが1カーゴを同指標に対して4.00ドル台前半のディスカウントで販売していた。
南方原油/コンデンセート 7月積みのキマニスの船積み日程が明らかになった。キマニスに計5カーゴの供給(各60万バレル)が見込まれることが明らかになった。油田のメインテナンスの影響があり、生産が依然として不安定とみられる。このため、5月積みと6月積みに続き、7月積みの供給も例月よりも1~2カーゴ少ない供給水準となった。米コノコフィリップスに7~11日および23~27日積みの計2カーゴ、シェルには18~22日積みの1カーゴが割り当てられた。マレーシア国営ペトロナスは13~17日および29~8月2日積みの計2カーゴを取り扱うようだ。7月積みの商いでは、ブルネイエナジーサービスへのキマニスの割り当ては予定されていない。このうち、コノコフィリップスは来週にも7~11日積みを対象にキマニスの販売入札を行う予定。
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