原油・コンデンセート=5月29日~6月2日:サウジ7月OSP軽重格差縮小へ
中東 サウジアラビア国営サウジアラムコによる7月積みOSPフォーミュラについては、軽質油種と中重質油種の格差が縮小するとの見方が強まっている。アジアのターム契約者向けアラブエクストラライト(AEL)およびアラブライト(AL)については前月比で引き下げられる公算が大きい。シンガポールにおける中間留分の精製マージンが4月から悪化したことをサウジアラムコが考慮しそうだ。軽油の5月の精製マージンが15.28ドルと前月から74セント、灯油が14.88ドルと前月から1.32ドルそれぞれ悪化した。シンガポールのトレーダーはALについて「ドバイとオマーンの月間平均値に対して前月から40~70セント引き下げられる」見込んでいる。一方、アラブミディアム(AM)およびアラブヘビー(AH)は、前月から引き上げられそうだ。シンガポールの5月における硫黄分0.5%の重油の精製マージンが6.85ドルと4月から1.16ドル拡大したことが影響しそうだ。
アフリカ・欧州・ロシア・アメリカ 7月積みコンゴ産のジェノは、前月よりも1カーゴ多い計7カーゴ(各92万バレル)の供給が予定されている。英国を拠点とする資源開発会社ペレンコが2~3日、29~30日積みの計2カーゴ、仏トタールエナジーズに11~12日積み、24~25日積みの2カーゴが割り当てられた。さらにコンゴ政府に7~8日、20~21日積みの2カーゴ、米シェブロンに16~17日積みの1カーゴの供給が予定されている。ペレンコは近いうちに、ジェノの販売入札を開示するとみられる。
南方 7月積み豪州産の商いでは、ジップスランドが現在1か月に1カーゴのペースで供給されており、欧州のビトール傘下のジーロン製油所向けなど豪州国内で消費されることが多いとの情報が寄せられた。豪ウッドサイドは、7月積みジップスランドを中国国際連合石油(UNIPEC)とみられる中国の需要家にDTDブレントに対して10ドル近いディスカウントで販売した。
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