国内石油製品=8月21~25日:陸上ガソリン、補助金新制度設計を先取りへ
お盆商戦が一巡したものの、ガソリン小売価格の上昇が止まらない。資源エネルギー庁まとめの小売価格調査によると、レギュラーガソリン全国平均価格は21日現在で183.7円と14週連続の値上がり。2008年8月以来の高値を付けており、政府は小売価格の引き下げ政策に舵を切り始めた。27日現在で詳細は判然としないものの、9月末で終了する補助金事業の延長、さらに現行の小売価格を引き下げるため補助金の新制度設計が検討されているとされ、市場も敏感に反応している。
9月末までに段階的に補助金が減額され、市場では先高観が浸透していたものの、新設計の下で上昇抑制、さらに踏み込んだ下落見通しの先取りから二次基地先行で値下げが拡がった。補助金が打ち切られる10月以降に向けて溜め込んでいた在庫の放出とみられる。ガソリンは二次基地の八潮や横浜、堺ターミナルで安値玉が散見され、千葉や阪神の製油所玉は競り負けた格好だ。元売り各社の系列仕切り価格は実質ベースで1.6円の上げに対し、千葉ガソリンは週間で0.5円高の146.5円、阪神は同0.85円高の146.5円と同値で週末を終えている。
市場関係者の多くが補助金の新制度設計、とくに算定方法と開始時、さらにその期限に注目している。
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