国内石油製品=9月4~8日:陸上ガソリン、小売価格は下落へ
政府の補助金制度見直しを受け、第2週の元売り系列向け仕切り価格は補助金が大幅に増額され、前週比で5.7円の引き下げとなった。すでに複数地区でガソリン小売価格の見直しが進み、足元から3~5円の値下げが伝えられている。政府主導のガソリン小売価格抑制が早くも浸透した格好だ。政府は10月2週目以降に全国の平均小売価格を175円程度まで抑制する方針とし、それに紐づく元売り各社の系列向け仕切り価格もしばらく下げ、少なくともここからの大幅な値上げはないとの見方が市場関係者間で定着している。
補助金の方針転換を受け、月変わりから製油所のガソリン販売枠の売り切り、さらに二次基地の在庫玉を大放出した卸業者のなかには、ある程度の数量を売り抜け、いったん様子見に転じる動きも出始めた。
もっとも、製油所の定修や突発的な装置トラブルによる需給バランスの乱れなど、上げ材料がないわけではないが、目先は行楽イベントが少ないため、小売販売の盛り上がりは期待薄。消費者間でも値下げ期待から買い控えもみられるなど、売り手の商社や広域系、地場系などはしばらく向かい風が続きそうだ。千葉のガソリンは週間で2.8円下げの133.7円、阪神は同4円下げの137.15円で第2週を終えている。
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