原油・コンデンセート=9月11~15日:イラクSOMO、10月積みBHの販売に動く
イラク石油販売公社(SOMO)は、10月28~30日積みのバスラヘビー原油(BH)100万バレルを対象とした販売入札を18日締め切りで開示した。イラク産原油は、SOMOが「OPECプラス」による追加減産の合意に沿い契約者向けの供給を削減しているうえ、イラクではクルド産原油の生産停止が長期化していることもあり、供給がタイトな商況となった。シンガポールのトレーダーは「SOMOは、BHのスポット相場を確認する目的で今回の販売入札を開示した。供給余力は限定的だが、100万バレルをひねり出したようだ」と伝えた。
【アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ】 ブラジル産原油のアジア向け商談では、中国国際石油化工(ユニペック)が11月末~12月着のブラジル産原油に関し、大型原油タンカー(VLCC)数隻に積載されるトゥピ原油(Tupi)やブジオス原油(Buzios)を買い付けた。価格は総じて中国着ベースでDTDブレントに対し3.70~4.00ドルのプレミアムとなった。シンガポールのトレーダーは「ブラジル産原油は競合となるアフリカ産原油よりも割安とみられ、ユニペック向けにかなりの数量が成約となった」と指摘した。
【南方】 11月積みコンデンセートの商談では、豪資源大手ウッドサイドが豪州産プルートを中国のユニペックにDTDブレントに対して2.00ドル台~3.00ドルのディスカウントで販売した。南方産コンデンセートの供給逼迫を受けて、商談水準が大幅に上昇した。米シェブロンが運営するゴーゴンプロジェクト(同1,650万トン)およびウィートストーンプロジェクト(同890万トン)でストライキが続いていることを受けて、ゴーゴンコンデンセートとウィートストーンの供給にめどが立っておらず、南方産コンデンセートの需給逼迫が顕在化した。
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