石油化学=11月13~17日:エチレン小幅安も先行きタイト化の可能性も
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は週半ばに原油相場高を受け上昇する場面がみられたものの、その後は原油に連動安となった。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週明けから堅調な動きがみられた。川下のポリエステル製品の製造販売率が好調だったため、PTA先物相場が続伸したことが強材料に挙げられた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は小幅安となった。北東アジア品の売り物が浮上したことで、需給緩和感が広がった。中国向けの取引では12月着の成約が860ドルと870ドルで聞かれた。一方で、先行き中国国内の供給が引き締まる可能性が指摘されている。このところ、パナマ運河の通航制限の影響でエチレンの原料であるエタンの中国への到着が遅れており、エタンクラッカーの稼働率が低下していることが背景。
アジアのプロピレン相場は静かな商況となった。
北東アジア着市場では売り物が少ないなか、売り手が取引を急いでいない。一方、需要家もスポット買いに興味が薄い。
韓国積みでは、石化メーカー1社が12月積み1カーゴをスポット販売した。
東南アジア市場では、インドネシアの石化メーカー1社が販売入札を実施した。
アジアのブタジエン相場は引き続き軟調となった。
北東アジア着市場では、アジア品に加え、域外品も多く、供給に潤沢感が強い。一方、多くの需要家は12月まで買いをほぼ終えており、スポット玉に対する買い気が乏しい。こうした状況下、相場の基調が弱まった。
東南アジア市場では、複数の石化メーカーが12月積みの販売入札を実施した。