国内石油製品=11月20~24日:年末年始に向け、要人発言に関心
寒波の到来で灯油の引き合いが強まり、とくに西日本で需給の引き締まりが伝えられている。第5週の系列仕切り改定は、小幅上昇にとどまったガソリン小売価格を受け、実質1.1円の上げと、6週連続で仕切り価格は引き上げられた。12月第1週の仕切り改定も値崩れはないとされ、寒波の到来と合わせて下振れ余地は限られている。全体的には暖冬傾向を示しているものの、瞬間的な寒波や大雪が今冬の特徴のようだ。
ガソリンは月末まで販売枠を温存していた卸業者が整理売りに動いたため、月末特有の動きとして系列仕切り改定幅実質1.1円上げに対し、スポットの底上げ幅は限定された。実際、千葉、阪神ともに週間で0.35円上げの131円および130.85円にとどまった。ただし、12月に入れば月内の割安玉はいったん整理され、年末年始の需要期を意識した相場の流れになりそうだ。
政府は補助金の拡充による小売価格の抑制に対し、トリガー条項適用可否の検討に入った。具体的な時期や内容は今後の検討とされており、詳細は判然としないものの、年内に何らかの方向性が打ち出された場合、これまでの風向きが変わる可能性もある。年末年始には各種会合や報道番組なども多い時期となるだけに、関係閣僚や要人の発言には関心が集まりやすい。
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