LPG= 11月27日~12月1日:売り手増加で極東着が急落
CFR極東:
先週の極東着市場は、売り手の増加で急落。Rim Asia Indexは11月30日時点で、プロパンが657.50ドルと11月24日比20.75ドル安、ブタンは673.50ドルと同25.75ドル安となった。CP予想上のブタンとプロパンの格差が縮小したことから、ブタンの下げ幅はプロパンのそれを上回った。1月着の商談では、日韓輸入業者をはじめ、トレーダー勢がプロパン2万3,000トンの販売に動いた。1月前半着プロパン2万3,000トンの売唱えは1月極東着市況対比12.28ドルのディスカウントまで下落している。スエズ経由で極東に持ち込まれる米国産カーゴが増えており、極東への到着が遅れているものの、供給は潤沢なようだ。
FOB中東:
12月CPはプロパンが610ドル、ブタンが620ドルで確定した。プロパン、ブタンとも前月と同水準で確定した。原油相場が堅調だったうえ、サウジアラビアが原油の減産を継続し、LPGの供給は減少する可能性があるため、12月CPが市場予想を上回る水準で確定したと、一部の市場関係者はみている。1月積みでは、アブダビ産ガス1社の関連会社である中東トレーダーがプロパン/ブタン各2万2,000トンの販売に動いている様子。売り手が見えていることから、1月積みプロパン/ブタン同率玉の相場は1月CP対比1けた台前半のプレミアムに下落しているとみられる。
日本国内:
12月渡しの京浜の陸上相場はプロパンが96,500~97,000円、ブタンが106,000~107,000円。スポット市場では、プロパン97,000円、ブタン107,000円の売りものが見えているようだ。一方、買い手は元売り各社による12月CP確定後のスポット供給価格の提示を待っており、売り手が出揃ってから商談入りする構え。中京では、元売り1社が使用する碧南基地からのプロパン出荷が11月27日から停止され、他の基地の振り替え出荷が発生している。