LPG=2月19~23日:供給増が極東着を下押し
CFR極東:
先週の極東着市場は、供給増を受け軟化した。Rim Asia Indexは2月21日時点で、プロパンが613.00ドルと16日比12.50ドル安、ブタンが653.00ドルと同12.50ドル安となった。旧正月休暇後、中国プレーヤーやトレーダー勢などによるスポット需要が浮上したものの、売り手の多さが相場の重しとなった。カナダの供給1社は3月後半着プロパン4万6,000トンを日本元売り1社に販売した。ブタンでは、欧トレーダー1社は3月後半着ブタン1万1,000トンを販売。他の日本元売り1社がこのカーゴを手当てし、製鉄需要家向けの供給の原資にしたとみられる。
FOB中東:
3月CPはプロパン620ドル前後、ブタン630ドル前後と予想されている。中東/極東のフレート相場が上昇していることから、買い手はフレートコスト高を懸念してFOBベースでの調達を嫌気している様子。3月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンに対する買い手のアイデアは3月CP対比でディスカウント圏にとどまると市場関係者はみている。供給面では、クウェートのガスプラントの定修が3月後半に終了すると見込まれていることから、中東からのLPG供給は先行き回復するとの見方が寄せられた。
日本国内:
2月渡しの京浜の陸上相場は、プロパンが96,000~96,300円、ブタンが102,000~102,500円とともに横ばい。大半のディーラーが商談を終えており、ファームな売買唱えは聞かれていない。実需面では、プロパン出荷は依然として伸びていないようだ。3月渡しでは、元売り1社が鹿島および霞出しで3月CP確定前のスポット供給価格を提示した。同社はプロパンを103,000円台半ば、ブタンを107,000円で販売可能。このところの3月CP予想が底固く推移していることに加え、最近のモントベルビュー市況の上昇や為替の円安の影響から、先高観が強いとの見方が寄せられた。