LPG=5月20~24日:中東積みの供給にタイト感
CFR極東:
先週の極東着市場は軟調な原油相場を受け弱含み。Rim Asia Indexは5月23日時点で、プロパンが623.50ドル、ブタンが603.50ドルといずれも17日比9.00ドル安。6月後半着の商談では、トレーダー勢が買い戻し需要を満たし終え、買い手は見えづらくなっている。中国向けでは、華南のプロパン脱水素(PDH)プラント操業1社が入札を通じ、6月後半着プロパン4万6,000トンを6月極東着市況対比10ドル台前半のプレミアムで調達した。一方、買い気は7月前半着に移っており、複数のトレーダーや華北のPDHプラント操業1社がプロパン単体を物色中。
FOB中東:
6月CP予想はプロパン575ドル前後、ブタン570ドル前後。6月積みでは、中東積みのスポット玉の供給が少ないとみられている。サウジアラムコは6月積みターム玉に対し10%のマイナストレランスを課したとみられ、同社からのLPG供給にはタイト感がある。また、6月積みの一部ターム玉の供給が中止になったとの情報も寄せられた。加えて、同産ガス社の関連会社の中東トレーダー1社が6月積みカーゴを計3~5カーゴ調達したとの情報も聞かれている。この状況下、プロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は6月CP対比小幅ディスカウント~小幅プレミアムに上昇しているとの見方が寄せられた。
日本国内:
5月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが97,700~98,000円、ブタンが101,800~101,900円と前週から下落した。ディーラー勢はプロパンを98,000円で販売可能な様子。一方、5月渡しの商談を終えた向きも多く、商談は6月渡しに移行しつつある。元売り1社の知多基地では、設備の不具合を受けて23日朝から出荷レーンが制限された。さらに、他の元売り1社の鹿島基地ではオートガス向けプロパン/ブタンミックスの出荷が停止中。