国内石油製品=11月18~22日:陸上ガソリンは底堅い、12月に補助率縮小へ
陸上ガソリンは、系列仕切り価格の実質引き上げを受け、底堅く推移した。決め手を欠くものの、12月以降の補助金政策に対する不透明感から積極的な売り込みも限定された。千葉は週間比0.35円高の132.6円、阪神は同0.4円高の132.15円。 政府は22日夕刻、燃料油価格激変緩和対策事業で元売りや商社らに支給する補助金に対し、12月以降縮小する案を示した。12月19日と年明け1月16日の二段階で実施する。12月19日と1月16日にそれぞれ約5円引き上げ、最終的に小売価格の基準価格を現行の168円から185円とする方針だ。現時点でトリガー条項案の採用は見送る見込み。 政府案によると、全国平均小売価格をベースに基準価格168円と高補助率発動価格185円の間の17円に60%の補助率を適用し、175円相当に抑制している現行方針に対し、12月19日から補助率を30%に縮小し、180円相当に引き上げる。さらに1月16日には補助をなくし、新たに基準価格として185円を設定する。185円を超えた場合の全額補助は現行どおりとした。 複数の市場関係者によると、12月納め入札や産業燃料納入交渉では、早くも先高を織り込んだ札入れや価格交渉が広がっているとされ、政府案が正式に示されたことで、今後はガソリンでも先高期待が強まる公算が大きい。また、年末年始を控えた12月19日の系列向け仕切り価格改定に補助率の修正が入るため、その前後の天候次第では灯油や軽油、A重油の配送にも大きく影響しそうだ。 さらに、これまで「年内に限り継続」としていた補助金の終了期限を、当面の間延長する方針に見直した。具体的な終了時期は「状況を見つつ、適切に対応する」(資源エネルギー庁)とし、明言を避けている。
|