原油・コンデンセート=12月16~20日:イラク産BM、イラン産の代替需要
イラク産バスラミディアム原油(BM)の市況連動相場は強含んだ。1月積みおよび2月積みのBMの相場はいずれも、OSP指標に対して60セント前後のプレミアムとなった。イラン産やロシア産原油に対する供給懸念の強まりを背景に、インド企業や中国企業による代替需要が増えた。中国国際連合石化(ユニペック)はこれまでに、英BP、韓国ガス公社(KOGAS)、露ルクオイルから1月積みBMを各1カーゴ手当てした。成約価格は総じて、OSP指標に対して60セント前後のプレミアムとなった。また期先積みを含めスポット購入を検討している南アジアの需要家に対しては、複数の売り手がドバイ市況に対して50セントを上回るプレミアムで売唱えを寄せた。
【アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ】 今年前半に生産が開始したニジェール産メレク原油の供給が、停止となった。メレク原油を輸送するパイプラインに障害が出たもようだ。このため、1月積みのメレク原油の供給は予定が立っていない。一方、12月積に関しては、これまでに米シェブロンがセニングから1カーゴをDTDブレントに対して小幅なプレミアムで手当てしていた。
【南方】 2月積みマレーシア産の商いでは、マレーシア国営ペトロナスが17日、入札を通じて同国産のラブアン原油を販売した。落札者は欧ビトールで、落札価格はDTDブレントに対して7ドル台前半のプレミアムとなった。「2月末積みカーゴのため、通常のカーゴに比べて60~70セント高い水準で落札された」(シンガポールのトレーダー)。ビトールは当該カーゴを豪州で運営するジーロン製油所(日量13万バレル)に仕向けるもよう。
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