国内石油製品=12月16~20日:陸上ガソリン、補助金減額映し底上げへ
陸上ガソリンは補助金減額を織り込んだ系列仕切り改定を織り込み、卸業者の多くが販価をいったん引き上げた。特に阪神は風向きの変化に極めて敏感とされ、週間で千葉が1.8円高の135.5円に対し、阪神は同2.4円高の135.55円と、千葉を上回る水準まで底上げされた。小売価格も同様で、資源エネルギー庁がまとめた16日現在の小売価格は東京都が175.9円に対し、大阪府は176.8円と、9月9日以来の東西逆転が見られた。
底上げが進む半面、千葉では月前半を様子見していた中堅元売り玉取扱い業者が手持ち玉の整理売りに動き、一歩踏み込んだ市中玉が表面化。これまで補助金による激変緩和で大幅な価格改定がなく、一定レンジで推移していたため目立たなかったものの、年末に入りその存在感を市場は再確認した。
全国的な寒波や日本海側の降雪など、灯油需要は堅調との声が寄せられた。厳しい冷え込みと補助金減額を前に大幅な仮需が台頭し、在庫の目減りから出荷規制がかけられた地方ターミナルも複数見受けられた。気象庁によると、年明け後も冷え込みが続くという。年末年始にかけて降雪や積雪地区が広がった場合、消費者間では車から電車移動、ないしは動かないとの選択肢も増えることが予想される。天候動向が気になるところだ。
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