LNG=12月23~27日:TTF高で上昇
DES北東アジア相場は先週、期近着が14.15ドル前後と上昇した。日本など北東アジアの需要は低調だが、蘭TTF市場の上昇を受けた。 中国電力は当初の計画から2日前倒しして、23日に島根原子力発電所2号機(出力82万kW)の発電を再開した。中国電力向けのLNG需要が抑えられると西日本の公益エネルギー1社は見込んでいる。さらに、この公益エネルギー企業自身も今夏から続いた高気温で、高在庫が解消されていないという。「気温は下がってきたものの、例年と同程度の水準。ガスの消費量は計画していた量に戻っただけ」(同)。 韓国向けでは、韓国西部電力公社(KOWEPO)が19日応札の締め切りで開示していた買い付け入札が、13.00ドルをわずかに上回る水準で落札されたもよう。対象は2月17~18日ボリョン基地(年間受入能力790万トン)着の1カーゴだった。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 カタールのカアビ・エネルギー大臣はこのほど、欧州連合(EU)が定めるコーポレート・サステナビリティ・デューデリジェンス指令(CSDDD)に基づいて、カタールに罰金を科すなら、欧州向けのLNG供給を停止すると述べた。EUのCSDDDは一定規模以上の企業に対し、人権や環境への悪影響に関する査定(デューデリジェンス)を課し、対応しない場合は収入の最大5%の罰金を科す。
引き続きロシア産天然ガスの欧州への供給懸念が強材料となっている。欧州ではオーストリアやハンガリーにおいて天然ガスの供給懸念が残っている。「これらの国は内陸にあるため、米国から供給されるLNGが行き届くかどうか不透明」(日本企業)。
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