原油・コンデンセート=1月27~31日:PTT、4月着WTIを購入
中東 アブダビ国営石油会社(ADNOC)は、3月積みのアブダビ産原油のOSPを2月上旬に確定し、日本などアジアの長期契約者へ通達する。このうち、アッパーザクムのOSPについては、マーバンを10セント前後、上回る水準に引き上げられる可能性が指摘されている。2月積みの商いでは、米欧による追加制裁を受けたロシア産に加え、今後の制裁が見込まれるイラン産の供給懸念が強まった。これら原油の主要な買い手である中国やインドが、代替となる中東産中重質油種の買い付けを増やしたことで、3月積みアッパーザクムに対する引き合いは増勢となった。日本のエネルギー企業は、「3月積みドバイ原油の相場がマーバン対比で上昇していることから、アッパーザクムの評価も引き上げられる公算が高い」と伝えた。
アフリカ・欧州・ロシア・アメリカ 米国産原油のアジア向けの商いでは、タイのPTTが同国石化IRPC向けとして、4月着のWTIミッドランド200万バレルを購入したと伝えられた。売り手は米シェブロンで、FOBに連動した価格で成約に至った。PTTはこれまでに、4月に到着するWTIミッドランド400万バレルを手当てしていたため、上述のカーゴを含めると計600万バレルを購入したことになる。VLCCの船運賃の急落を受け、アジア向けのアービトラージは開いている。
南方 3月積み豪州産の商いでは、INPEXが先週実施した3月後半積みイクシスコンデンセートの販売入札を、韓国の需要家が落札したと伝えられた。落札価格はDTDブレントに対して2ドル台半ばのプレミアムだった。この入札の対象は、3月19~23日積みの1カーゴだった。
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