LPG=2月24~28日:3月CPは市場予想を上回る
CFR極東:
先週の極東着市場は供給増加を受けて軟化した。Rim Asia Indexは2月27日時点で、プロパンが611.25 ドル、ブタンが601.25 ドルといずれも2月21日比3.50ドル安。霧の発生で米国産カーゴの到着は遅れているものの、4月着プロパン単体を販売可能な売り手が増加した。一方、買い気は堅調だ。日本の元売り1社が4月前半着プロパン2万3,000トンを買い付けたうえ、中国のプロパン脱水素(PDH)プラント操業2社が4月着フルプロパンを購入した。これらの取引価格は、4月極東着市況対比10ドル台前半~半ばのプレミアム(2月27日時点で607ドル、4月CP対比8ドルのプレミアムに相当)だったとみられる。
FOB中東:
3月CPはプロパンが615ドル、ブタンが605ドルで確定した。極東の需要が堅調なことや、トレーダー勢がスポット玉に対して買い気を示していたため、サウジアラムコが市場予想を上回る水準に3月CPを設定した可能性があると、一部の市場関係者は指摘した。一方、スポット商談は4月積みに移行しつつあるという。4月積みの買唱えが4月CP対比20~30ドルのディスカウントで聞かれた一方、売り手は4月CP対比1桁台のディスカウントで唱えを返している。
日本国内:
3月渡しに移行した。陸上京浜のプロパンは103,100~104,100円で推移した。3月CP確定前は一部の元売りが104,000円台前半でスポット販売を行っていた。ただし、割高に映ったため、積極的に買い進める卸業者は限られたようだ。CP確定後は、様子見ムードが強く、積極的にスポット価格を提示する元売りはみられなかった。卸業者間の動意も薄く、スポット商談は閑散としていた。需要家の3月の買い付け入札では、EXベース103,000円台で応札されていたが、週の後半には同102,000円台が流通し始め、九州の一部のエリアでは同101,000円台の玉も散見されるなど売り込みが激しかったようだ。