LNG=4月7~11日:米中貿易戦争激化で下げ
DES北東アジア相場は先週、期近着が10.90ドル前後と下落した。米相互関税の発動が一時停止されたものの、米中間の貿易戦争激化を懸念して値下がりした。 米トランプ政権は中国に対する追加関税を145%まで引き上げた。これは中国が米国への報復関税を84%まで引き上げたことに対する報復措置。これにより中国景気の減速懸念が強まっており、世界のガス需要の回復期待はそれほど強まっていないもよう。現に中国国家統計局が10日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)は、2カ月連続で下落している。中国は人民元の基準値を19カ月ぶりの元安水準に設定して元安ドル高を進めることで、関税引き上げの影響を緩和しようとしているが、「為替操作とみられて余計米国を刺激しないか気がかり」(日本企業)との声が聞かれる。 このなか、高炉大手POSCOが5月着1カーゴを11.50~11.70ドルで購入していた。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 インド国営石油(IOC)は9日に応札を締め切った入札で、5月12~18日ダムラ基地(年間受入能力500万トン)着カーゴを購入した。落札価格は11.00~11.10ドルとみられている。
米エナジートランスファーは9日、開発中のレイクチャールズプロジェクト(年産1,645万トン)について、米ミッドオーシャンエネルギーと共同開発すると発表した。ミッドオーシャンはレイクチャールズの建設資金の3割を負担する代わりに、同プロジェクトから500万トンのLNGを引き取る。発表について、日本商社は「500万トンの量をミッドオーシャンがさばけるのかはちょっと疑問」との見方を示した。
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