原油・コンデンセート=4月7~11日: インド政府、米国産の買いを要請
中東原油/コンデンセート イラク産の6月積みバスラミディアムの市況連動相場は急騰した。OSP指標に対しては、48~53セントのプレミアムとプラス圏に浮上した。市場のセンチメントが強気に傾いている。国営イラク石油販売公社(SOMO)が9日に確定した5月積みのOSPを割安と判断した一部の需要家およびトレーダーが、買唱えを引き上げ買い付けに動いている。報復関税の影響を受け割高感が強まるマーズなど米国産原油の代替として、中国企業がBMの購入を進めるといった動きも強まっているようだ。取引当事者は判然としていないものの、9~10日の市場では、5月積み100万バレルがOSP指標に対して50セント前後のプレミアムで成約に至ったと複数の市場関係者が伝えている。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 米国産原油のアジア向けの商いは、国営インド石油(IOC)は10日の市場で、6月着とみられる米国産Iミッドランド200万バレルを手当てしたようだ。売り手はノルウェーのエクイノール。IOCは同カーゴを入札ではなく、個別商談で購入したようだ。また、インド政府はIOCなど国営の石油会社に対して、米国産の原油などの取引を増やすよう要請していると、インドの需要家は指摘している。これは、米政権が貿易赤字を削減する一環として、米国産の原油の販売を増やしたい意向があるとみられる。
南方原油/コンデンセート 豪州産重質油種の商いでは、豪ウッドサイドが実施した5月積みビンセントの販売入札は、米シェブロンが落札した。落札価格はDTDブレントに対して6ドル台のプレミアムで伝えられた。3日応札締め切りで実施されたこの入札の対象は、5月1~5日積み1カーゴ(55万バレル)だった。。LSFOの精製マージンの回復に伴い、需要家の多くがビンセントなど豪州産重質油種に対する評価を引き上げている。シンガポールの5月限の硫黄分0.5%重油のクラックスプレッドは7日時点で6.47ドルと1カ月前の4月限と比べ、約1.30ドルも改善した。
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