石油化学=4月14~18日:MTBEもち合い、中国国内は軟調
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場、北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週後半に大きく反発した。米中貿易摩擦の高まりを受けた原油相場の下落が一服したことから、過度な先安懸念が後退し買い戻しの動きが活発化した。
【ガソリン基材】
MTBEの中国積み相場はもち合い。貿易摩擦の激化による先行きの不透明感から、中国からの輸出には停滞感がある。中国のMTBEメーカーは設備の減産や稼働停止による生産調整を強化したところもあるようだ。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は前週並の水準にとどまった。中国政府による米国品に対する関税引き上げの動きを受け、中国のエタンクラッカーを保有する石化メーカーがどのような対応を取るかに注目が集まっている。このため様子見ムードが強い。週内の取引では5月韓国積み品が北東アジア着のスポット市況に対し40ドル台前半のディスカウントで成約された。
アジアのプロピレン市場は全体的に静かな商況となった。
北東アジア着の市場では、先行き相場に不透明感があると売買双方とも取引を急がない商況となった。
FOBベース市場では、台湾の石化メーカー1社が4月末~5月末積み2万トンをスポット販売した。
韓国積みおよび東南アジア着市場とも様子見ムードが中心となった。
アジアのブタジエン相場は続落した。北東アジア着の市場では、先行きの状況の不透明感や、中国国内相場の急落を受けて買い気が後退している。週後半には台湾向けに売りアイデアが提示されたと伝えられた。ただし、足元の相場に割安感が強いとの見方から、様子見に退いている売り手が多いもよう。